戦闘シュミレーターの中にいる少女。パイロットヘルメットとは違うタイプのヘルメットをかぶっている。

少女 「シュミレーター起動。レベル設定25、攻撃ランクS、回避ランクS、エリアナンバー6、スタート」

シュミレーターを覗き込むイヴリン。

イヴリン 「何なのよ、このレベル設定・・・、人間の反応速度じゃ無理よ・・・!」

少女 「行きます」

シュミレーターの中で、マシン「ザンクα」が起動する。

少女 「JAC展開、配置、フォーメーションD−42」

声とともに、無人子機RIPSがバラバラに配置される。

少女 「・・・行って! RIPS!」

敵の姿が見えたと同時に、一斉射出されるビーム。敵が回避運動をとった場所に、別の攻撃が時間差で来る。
シュミレーターの敵はあえなく全滅する。

イヴリン 「・・・殲滅? 一瞬で? ・・・冗談にも程があるわ」

少女 「・・・シュミレーター、終了します・・・」

ヘルメットを脱ぐ少女。

イヴリン 「な、なによ?」

少女 「でも・・・、一瞬で攻めないと、相手が強くてやられちゃうから・・・」

イヴリン 「ご高説、どうも」

少女 「・・・・・・」

感情の起伏の少ない少女に、忌々しげなイヴリン。


ナレーション 「体制勢力、議会・セグメント連合と、反体制勢力、エクレシアの戦いは、膠着状態に入っていた。それは、その陰に潜むユニオンの仕組んだ戦争に他ならない。アベルは、ユニオンに利用されていた真実を知り、ユニオンと戦う決意をする」

「だが、そのユニオンも一枚岩ではなかった。我こそはと権力を欲する者同士が、謀略の渦を巻き起こそうしていたのだ」



タイトル

「混戦の果てに」

− The end of a confusion −



シュミレーションの経過を見ていたAJとキャロライン。

キャロライン 「戦力がイヴリン1人じゃ心許ないとは言いましたけど、まさかあの子が・・・」

AJ 「使えるだろう? ドクターに言われた時は、私も疑った。・・・だが、結果はこれだ」

キャロライン 「シュミレーションの成績がアベル以上だなんて、にわかには信じがたかったけど・・・」

AJ 「さすがにドクターが、あの”ミーン・マシーン”を超えるバケモノを作ろうとしただけの事はある・・・」

キャロライン 「実戦ではともかく、エドガーはあの子以上に強い、と?」

AJ 「まあ、あの子の欠点はJAC兵器しか使えない事。RIPSだけじゃなく、機体そのものも、JAC機能を使った精神感応操縦だ。精神を乱されたらひとたまりもない。エドガーとは根本が違う」

キャロライン 「それで、クーデターを押さえられるの・・・? ”ミーン・マシーン”、エドガーは?」

AJ 「賭けるしかないね、彼に」

呼び出し音。キャロラインが通信に出る。

キャロライン 「はい。・・・どうしたの? え? 何ですって? ・・・ええ。了解したわ。すぐに行きます」

AJ 「どうしたね?」

キャロライン 「エサもないのに、魚がかかったんです。ご馳走になるかも知れませんわ」

AJ 「む?」

 


着地している小型艇の外、マシンの整備をするエドガーと、それを眺めるザカリア。

ザカリア 「なァ、おっさん。・・・なァってよ。・・・そんな旧式のマシンで、ホントにどうにかなるのかよ」

エドガー 「敵を倒すのに必要なのは、最低限の火力と、たっぷり動けるだけの燃料、あとは危険を素早く認識する眼だけあればいい。怖いのなら、お前は最後まで隠れてろ」

ザカリア 「誰が怖いかよッ! おっさんがやられちまうのを心配してるんじゃネエかッ!」

エドガー 「小僧、他人の心配の前に、危険の認知力を高めておけ」

エドガー、黙ってマシンを降り、ザカリアの傍に立つ。

ザカリア 「そンなの、いつだって・・・」

エドガー 「ふン」

声とともに、ゆっくりと裏券を放つ。不意な行動に反応が遅れるザカリア。
突然反対の拳がザカリアのみぞおちに深々と突き刺さる。

ザカリア 「げええぇっ、なッ、なにしやが・・・ぶっ」

うずくまって悶えるザカリア。

エドガー 「少しは眼が覚めたか?」

ザカリア (何だよこのオッサン・・・! ガードがまるで間に合わなかった・・・!)


同じく着陸している、別の小型艇。その中。こちらは議会駐在軍。

ギルバート 「ネルガル中将の言った通り、フォルビシュは造反した。繰り返すが、今回の作戦は言うまでもなく、これを制圧すること。指令により、降伏勧告は行わない。奇襲となる」

ミア 「わかってるんだから、いちいち繰り返さないでよね」

エナ 「ミア、やめなさい。で、少佐。作戦の順序を」

ギルバート 「認めたくはないが、マシンの腕では俺よりもお前らが遙かに上だ」

ミア 「当ッたり前じゃん」

ギルバート 「ぐ・・・、そこでだ。フォルビシュの勝利宣言が上げられる5分前までに基地内へ突入して、武力制圧を図る。これは、お前たち2人が適任だろう。俺は、防衛の気を逸らすため、真正面で派手に暴れて誘い出しを掛ける」

エナ 「何のと言えども、少佐も危険な役割ですわね。気をつけてください」

ミア 「馬ッ鹿みたい」

ギルバート 「繰り返すが、基地内の見取り図とその周辺の地図は、コンピュータだけじゃなく、頭にも入れておけ。よし、もう一度おさらいするぞ」

ミア 「はああ、退屈」


マシンを起動するエドガー。行動は素早い。

エドガー 「行くぞ、油断はするな。俺は、お前のサポートまでする気はない」

それを追うザカリアのビハインド。

ザカリア 「けっ、言ってくれるぜ。ロートルがよ・・・。って・・・、へへッ、おっさんのマシン、意外に速いじゃないの」

エドガー 「中身の半分は新型にすり替わってるからな。・・・無駄話は終わりだ。通信を切るぞ」

ザカリア 「了〜解! ヴィジョネイト装甲オン! 潜入開始ッてな!!」

ビハインドの姿が背景に溶ける。


マトリックス艦内ドック。ソードケインのコックピットにアベルと、それを覗き込むシャヒーナ。

ケネス(通信) 「う〜ッし、こっちの準備はOkだぜ」

アベル 「はい。チェック終わり次第、すぐ出ます」

シャヒーナ 「・・・これ、本当に大丈夫なの?」

アベル 「うん。単なる模擬戦だよ」

シャヒーナ 「ドックにあるシュミレーターじゃ駄目なの?」

アベル 「駄目な訳じゃないんだけど、レベルを高くすればするほどコンピュータの繰り出す攻撃は単調になっちゃうし、簡単に攻略できちゃうんだ」

シャヒーナ 「簡単って・・・、最高の40レベルが?」

アベル 「う・・・ん。オデッセイアにあったシュミレーターに比べると、こっちの方が随分と簡単だし」

シャヒーナ 「・・・それでも、ハインツは14どまりなんでしょ?」

アベル 「あっ、そ、その辺が一番難しいんだよ。それをクリアできれば、後は単調になる一方だし・・・」

ハインツ(通信) 「俺は実戦でないと本領を発揮できないタイプなんだよッ!」

シャヒーナ 「・・・それで、模擬戦って言ったって、当たれば危険なんでしょ?」

ハインツ(通信) 「・・・ぉぃ」

アベル 「あ。ううん。それは心配ないよ。当たらないんだ」

シャヒーナ 「珍しく強気ね」

アベル 「あ、あっ、そうじゃないんだ。宇宙空間は何もない場所だから、違うエリアで、各機のデータを相互に送り合って、擬似的に同じエリアで戦闘しているようにシュミレート出来るんだ」

シャヒーナ 「・・・そう」

ケネス(通信) 「いちゃついてねぇで、早くしろって」

アベル 「い、いちゃついてなんかいませんよッ! 今準備が終わったんですよっ! さ。シャヒーナ、離れて。・・・ソードケイン、出ます!」


ソードケインを見送るシャヒーナ。

シャヒーナ 「・・・ふう」


宇宙空間。

その場にはケネスのサイファー1機だけだが、モニタースクリーンを通すと、アベルのソードケインが映る。

ケネス 「よぅし、来たな。・・・シュミレーターの点数じゃ負けてるがな。実戦じゃまだまだ!」

アベル 「勉強させてもらいます!」

ケネス 「・・・は。なんつーか、相変わらずで闘志を萎えさせてくれるよ」

アベル 「? ・・・行きますよッ」

ケネス 「よっしゃ! 受けて立つぜ!」



アイキャッチ
アイキャッチ「G−GUILTY」


激戦を繰り広げるアベルとケネスだが、実際には何もない空間で暴れているだけ。

JACを操ってアベルを追い詰めるケネスだが、アベルはそれを撃墜していく。

ケネス 「はン。なかなか!」

アベル 「ケネスさんこそ! でも、ケネスさんのJAC配置には癖があるんです!」

ケネス 「知ってるよ」

ケネスが言うと同時に、ロスとしたはずの信号が再点灯。撃ち落としたはずのJACがアベルに攻撃を掛ける。

アベル 「なッ!? 破壊したはずなのに!」

慌てるアベル、しかしそれさえ避ける。

ケネス 「悪いね、模擬戦なんで、敗者復活させてもらった・・・んだけど、それでも避けるかよ」

アベル 「ずるいですよッ!」

ケネス 「戦いにズルイもコスイもねーの、モニタの識別信号なんざ信じるな」

アベル 「・・・はいッ! ・・・ッ!? ヴォーテックス!?」

更に背後からの攻撃。アベルはこれも回避するが、識別信号に慌てる。

1対1のはずの模擬戦に、何故かヴォーテックスが参戦している。

ハインツ 「それでも避けるか!? フツー!?」

ケネス 「悪いね。もう一匹配置してたの」

アベル 「修理中じゃ!?」

ケネス 「その油断が死を招くぜ? ・・・避けられたけどな」

ハインツ 「修理中なだけに、送信データは強化してあるんだぜ!」

アベル 「ヴォーテックスより速い!」

ハインツ 「今日の俺はひと味違うぜ!?」

ケネス 「数値に頼るなよ、少年。数値で測られちゃ、俺に勝ち目がないからな」


疾走するマシン。ファルスG、カラドコルグ、カラドボルグの三機。

ギルバート 「作戦開始だッ! 俺の陽動を確認次第、各自突入を開始しろ!」

ミア 「りょ〜うかい!」

エナ 「エナ・ルイス、出ます!」

ギルバート 「行くぞッ! 鬱憤は晴らさせて貰うからなッ!」


基地の傍まで接近しているエドガーのガディとザカリアのビハインド。

エドガー 「小僧、先に行け。合図からきっかり90秒後に作戦開始だ」

ザカリア 「はァ!? おっさんは!?」

エドガー 「派手目が好きでな。潜入は任せた」

ザカリア 「へッ、ケツまくるんじゃねえぞ! 逃げ道確保しとけよォッ!」


ギルバート 「開始だ!」


エドガー 「開始だ!」


派手にビームを撃ちまくるギルバート。

ギルバート 「来いッ! やってやるさッ! 俺はッ!」


前進しつつ、二手に分かれるエナとミア。

エナ 「それじゃあね、ミア。あとで会いましょう」

ミア 「ふふ。すぐに終わっちゃいそうだけど」


出てくる敵を順次沈めていくエドガー。

エドガー 「・・・ぬるいな、幾ら少数派の謀反とは言え、急造にも程がある・・・! 足止めが目的にしても、これでは・・・。・・・ん? 東側でも戦闘だと?」


基地内に素早く侵入したザカリアのビハインドは、姿を現して破壊を開始する。

ザカリア 「開始開始ッ! 久々に暴れられるんだ! あんなおっさんに負けてられっかよ! あらよっと!」


前方で起きる爆発に、慌てるギルバート。

ギルバート 「南側で戦闘!? エナ! 早過ぎるぞ!? い、いや、エナじゃないのか!?」


ミア 「うふうふ、派手にやってるじゃん。負けないからッ!」


前方の戦闘に警戒するエナ。

エナ 「前方で戦闘!? 何事!? ・・・来るッ!!」


近付いてきたエナに放った弾丸が回避され、感心するエドガー。

エドガー 「・・・ほう」


エドガーのガディの威圧感に呑まれるエナ。お互いに攻撃を放ちつつ回避。絶え間ない連撃に、動きがスローモーションに見える。

エナ 「なに!? この威圧感・・・!?」


エドガー 「面白い! 少しは腕が立つか!」

エナ 「なに!? 何なのコイツ!? 強い!」

まだ、余裕を持って回避出来るエドガーと、際で回避するエナ。

エドガー 「つまらん仕事になるかと思いきや、粋な計らいだな!」

エナ 「このマシン・・・! マシンじゃない! パイロットが強いの・・・!?」


ギルバート 「戦闘が派手すぎる! 一体、何が起こってる!? くそッ!」

ギルバート、戦闘を続けつつも、前進を開始する。


模擬戦を続けるアベルとケネス。

ケネス 「・・・しゅ、終了。終了だアベル。時間見やがれ・・・」

アベル 「えっ? あ、あっ、はい。スミマセン、三時間も経過してたんですね。ビーム残量が減らないんで、気付きませんでした」

ケネス 「・・・いくら模擬戦とはいえ、3時間も意識を張り詰めて戦えるかってよ・・・化けモンか、あいつは・・・」

ケネス 「・・・まさか、若さか?」


基地内に潜入して破壊行動を続けるザカリア。

ザカリア 「ふンふンふンっとね! ザコはまとめてクネルにでもしてやるよ!」


その後を追うように、基地内に潜入するミア。

ミア 「潜入したはいいけど・・・、何なの? もう暴れた後じゃない・・・エナなの?」

ミア 「フォルビシュが武力制圧したって話も聞いてないし・・・! そこか!?」


ミアの放った攻撃を回避するザカリア。

ザカリア 「へっへぇ! ちっとはデカいのが掛かったか!?」

ミア 「なによ!? こいつ・・・G!? 海賊野郎!?」

ザカリア 「行くぜ!」

ザカリア、ヴィジョネイト装甲を再起動。ダミーを映し出して接近するが、ミアはダミーには目もくれず、バーニアの光を目安に攻撃を止める。

ミア 「単細胞! そんな手に掛かるか! 馬ぁ鹿!」

接触回線で、ミアの声が届くザカリア。

ザカリア 「あン!? その声、ミア・・・、ミアか!?」


マトリックスのドック。

シャヒーナ 「はい、タオル。・・・アベルも」

ケネス 「さんきゅ」

アベル 「ありがとう」

シャヒーナ 「それで、戦績は?」

ケネス 「3勝6敗。後半は、まったく勝てねえんでやンの」

アベル 「そんな・・・、こっちは宇宙装備で有利でしたし」

ケネス 「そーゆー言葉は、そこで不貞腐れてる奴に言ってやれ」

ハインツ 「言っとくけど、ヴォーテックスが万全じゃなかったのが原因だからな!」

ケネス 「はいはい。コイツはまだまだ元気だな・・・。やっぱ若さか?」


ミア 「単細胞! そんな手に掛かるか! 馬ぁ鹿!」

ザカリア 「あン!? その声、ミア・・・、ミアか!?」

ミア 「へっ!? ザっカリアぁ? 何でお前がこんなトコにいるのさッ!? 邪魔するなら沈めるわよッ!」

ザカリア 「てめえなんざに俺が沈められるかボケっ! てめえこそ沈めるぞうるぁ!」

2人は口喧嘩をしながら、接近する敵を同時に仕留める。

ミア 「はン! とっととフォルビシュの首とったら、いつでも遊んであげるわよ馬〜鹿」

ザカリア 「ンだとてめえ!? フォルビシュの首は俺の・・・」

再び、接近する敵を同時に仕留める2人。

ミア 「ちょ、なに!? 同じ任務なワケぇ!?」

ザカリア 「・・・みたいだな。一時休戦、共同戦線と行くか?」

ミア 「ちょっと腑に落ちないけど、アンタと一戦交えて無駄な消耗は避けたいわね」

ザカリア 「ま、勝つのは俺だけどな。・・・エナもいるのか?」

ミア 「いるわよ、そろそろ侵入してくるはず・・・」

ザカリア 「ッ!! まずいッ! エナとおっさんがカチ合ったら・・・! ミア、戻るぞ!」

ミア 「なによ? おっさんが何なのよ?」

ザカリア 「エナが殺される・・・! おっさんの戦闘力はハンパじゃねえんだよ!!」

ザカリアが慌てて機体を翻す。

ミア 「は・・・? 何言ってンのよ、エナが負ける訳・・・、何なのよ! ちょっと! ザカリア!」


エドガーとエナの戦闘が続く。エナはかなりのダメージ。

エナ 「こいつッッ! まるで付け入る隙がないッ!」

エドガー 「貴様はいい腕だ。・・・が、如何せん、相手に不足してきたな」

エドガーが言い終わると同時に、最接近。エナが気付いた時には、既にマチェット(山刀)が振り上げられていた。

エナ 「・・・はッ」

エドガー 「終わりだ」

マチェットが振り下ろされる。

エナ 「ごめ・・・ミア・・・」

光。


エナとエドガーの戦闘区域に近付くザカリアとミア。

ザカリア 「おっさん、よせェッッッ! そいつは敵じゃないッッ!! そいつは・・・」

ザカリアの叫びが届かないまま、エドガーのマチェットがエナの機体を叩きえぐる。

ミア 「・・・なに・・・、なによ、アレ・・・」

ザカリア 「あ・・・あ・・・」

ミア 「・・・何の、冗談よ・・・」

エドガーのガディが、エナの機体を蹴って、離れ際に2発撃ち抜く。

大爆発。


エナの機体が爆発する場面を目撃するギルバート。

ギルバート 「エナが・・・沈ん・・・だ? ・・・だと?」


ミア、事態を把握する。

ミア 「エナああぁぁぁぁぁああああぁぁぁぁぁああっ! いやだああぁぁぁああぁぁぁぁぁぁ! いやぁぁだあああああぁぁぁぁぁぁぁぁああああああっ!」

ザカリア 「・・・遅かっ・・・」

ミア 「ぁぁあああああぁぁぁああぁぁぁぁぁああああああっ!」


マトリックス、食堂。

シャヒーナ 「さすがに疲れたの?」

アベル 「う・・・ん・・・。このまま行けば、いずれイヴリンさんや、艦長たちと戦うことは間違いないよね。エナや、ミアたちとも・・・」

シャヒーナ 「そうね」

アベル 「そしたら、迷わずに撃てるかなって・・・。訓練じゃ・・・、それは克服できないから・・・」

シャヒーナ 「撃ち合う以外の解決方法を、私たちは持ち合わせていないものね・・・」

アベル 「そんな時代、終わらせなきゃ・・・ね」


オデッセイア。司令室。

カイン 「補給、感謝しますよ。イブレイさんが来るまでは、もう少し時間があったからさ」

AJ 「それは結構。・・・で、つまり、イブレイは命令に背いて君を海賊討伐に派遣した訳だ」

カイン 「やだな。そんな大袈裟な話じゃありませんよ。現場の判断ってヤツです」

キャロライン 「そちらについては言及しません。次のランデブーで私の命令に従うなら、の話ですけど」

カイン 「それ、僕が仕留めたら、僕の手柄だよ? イブレイさんに逆らってでも、汚名はそそぎたいからね」

キャロライン 「結構よ。イブレイ隊の手柄ではなくなるけれど」

カイン 「参ったな。あっは、イブレイさんに怒られちゃうよ」

AJ 「海賊どもの追撃、どうやら、我々が1番手になりそうだな」

キャロライン 「イヴリン1人でどうなる事かと思ったけど・・・」

AJ 「思わぬ伏兵が2人・・・。まだまだ、我々は見捨てられていない」


次回予告

ナレーション 「アベル達アンセスターに向け、討伐舞台を編成するオデッセイア。新たなる敵が何者なのか、それを知らずに迎え撃つアベルは、戦場で少女の声を聴くことになる。次回、『顔のない戦場』 Gの鼓動が、今目覚める」

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